イメージワーク「右脳開発篇」
ご存じのように人間の脳は右脳と左脳の分業体制をとっています。
一般的に左脳は言語脳で、右脳はイメージ脳といわれています。
潜在意識と右脳はイコールではありません。
学問的に違うジャンルの言葉なので比較はできません。
しかし、イメージとして同じものとして説明します。
心と脳の関係みたいなものです
ヒラメキや直感は右脳の働きです。
ヒラメキは無意識の層から突然意識に上がってきます。
私たちの脳が左脳(理性)と右脳(感性)の分業体制をとっていることは前述しましたね。
両脳のバランスが大切なのは言うまでもありませんね。
しかし人によって偏りがあります。
情報化時代といわれる今日、左脳部分はコンピューターが代行してくれるようになりました。
そこでコンピューターの苦手な右脳部分はますます重要になってきました。
ではどのようにすれば右脳が開発されるのでしょうか。
ここでは「呼吸」「イメージ」「意識の集中」の訓練をしながら右脳を開発する方法を学びます。
どんな内容かをちょっと簡単に説明しておきましょう。
★ 瞑想の効用
通常、私たちの心は雑念で溢れていますね。
気になることや心配事が次から次と意識に上がってきます。
瞑想の効用は、心を整理してくれることです。
心を図書館に例えると、本が山積みされて整理されていないと目的の本を探し出すことが出来ませんね。
図書館はきっちりと整理整頓されているので、目的の本をすぐに探し出すことができます。
瞑想は心を図書館のように整理整頓させる働きがあるのです。
瞑想をやっていると心に迷いが少なくなり安定させます。
問題解決力も開発され、意思決定も早くなります。
だから偉大だと言われる人で瞑想をしていなかった人はいないと
いわれるゆえんです。
★ イメージ訓練
瞑想は無念無想を目指しますが、イメージには目的があります。
イメージ法には、能動的なものと受動的なものがあります。
能動的イメージは自分の見たいイメージを心に描き出します。
反対に受動的なものは勝手に浮かんでくるイメージのことです。
どちらも大切です。
自分の夢や目標を深くイメージしていると、受動的なイメージが自分の意思に関係なく浮かび上がってきます。
こんな時は、浮かんできたまま自然に任せることです。
「目を閉じてもイメージが見えてきません」という人がいます。
心配する必要はありません。くっきりとテレビのように映像が見えている人はそんなに数多くありません。
何となく感じる程度で十分です。
イメージできなくても5感(視覚、嗅覚、触覚、聴覚、味覚)で体
感できればいいです。
★ 呼吸法
「あらゆる訓練は呼吸で始まり呼吸で終わる」と言われているぐらい訓練にはなくてはならない必須項目です。
ヨガでは呼吸法だけで80種類ぐらいあるそうです。
まあ、そこまで本格的に練習する必要はありません。
感情がイライラすると呼吸が浅く早くなります。
その反対に感情がゆったりしていると呼吸も深くゆっくりとなります。
呼吸と感情は密接に関係しています。
呼吸を見ればその人の感情が分かります。
また呼吸は自律神経と密接に関わっています。
自律神経は交感神経と副交感神経がありますね。
息を吐くときは副交感神経優勢状態です。(心身を緩めます)
息を吸うときは交感神経優勢になります。(心身を緊張させます)
夜眠るときや気分がゆったりとくつろいでいる時には副交感神経が優勢なのでイメージが浮かびやすくなります。
呼吸が深く体内に酸素が多くなるとイメージが出やすくなります。
瞑想したりリラクゼーションをするとイメージが出やすくなるのはこのためです。
イメージを出やすくするために、呼吸を長くゆっくり吐く練習をすることですね。
またリンパ球が活性化して免疫力が上がり病気にもなりにくくなります。
通常は1分間に18呼吸ぐらいですが、それを10呼吸くらいになるように練習します。
吐いて吸うで一呼吸です。
息を吐くときはお腹が凹み、吸うときはお腹が凸みます。
この呼吸法が腹式呼吸です。反対は逆式呼吸です。
練習は腹式呼吸でしてくださいね。
心身が緩むと脳波はアルファ波(7~14ヘルツ)になります。
このアルファ波のときに潜在意識が活性化します。
腹式呼吸法の練習は一日好きな時間に適当に数回、3分から10分ほど毎日練習してください。
意識は呼吸に集中するか丹田(へそ下3寸当たり)に置きましょう。
あまり形に捉われないで、長く吐いて吸うだけで効果があります。
気楽にやってください。
吐く息と吸う息の比率は2対1ぐらいです。10秒で吐いたら5秒で吸うといった感じです。
「呼吸」は吐いて吸うと書いています。
何でも出すことから始まります。
出納帳、出入り口といいますね。みんな出す方が先です。
ものごとは出さないと入ってきません。これは自然の法則です。
余談ですが西洋式呼吸法は吸って吐きます。東洋式は吐いて吸います。
吐く=陰(与える) 吸う=陽(奪う)
今は「陰」の時代です。あなたは社会に対して何を提供(出す)していますか?
★ 意識の集中
何事も心を一点に絞るとものすごいパワーがでます。
火事場の馬鹿力という現象です。呼吸法を練習していると「集中力」が身につきます。
また反対に集中力がなければ呼吸も上手くいきません。
「呼吸」「イメージ」「意識の集中」は三位一体です。
集中と執着とはよく似ていますが全然違う意識の状態です。
気になることが頭から取れない状態が執着です。
集中はいつでも頭から外すことが出来ます。
目標に執着するのでなく、目標に集中しなければなりません。
お金に執着するとお金は逃げて生きます。
健康に執着すると返って病気になります。
成功に執着すると、成功から遠のきます。
集中とは、対象物にただ意識を置くだけの状態です。
このあたりは分かりにくいので例え話を付け加えておきましょう。
望遠鏡で景色を見ているとしましょう。
たくさんある景色の中で、見たい景色だけに焦点をおいて見ますね。
そのときの意識の状態は対象物(景色)に意識を置いているだけです。
その景色に決して執着しているわけではありません。
このように
あなたは自分の人生の目標に自然に意識を置いているだけでいいのです。
決して力んではいけません。
だから朝から晩まで目標に意識を置く必要はありません。
北海道に旅行すると思う(決める)だけでいいのです。
朝から晩まで北海道を意識する必要はないということです。
お布団に入って「眠る」「眠る」と意識しているようなものです。
そんなことをしていると余計に眠れなくなります。
これは眠ることに執着している状態です。
執着と集中の違いが理解できましたか!
★ アンカーとトリガー
アンカーとは「錨」のことです。
船が沖に流されないように「錨」を下ろしますね。
あなたの人生の「錨」が目標なのです。
目標のない人生は大海に浮かぶ小船のように、港にたどり着くことなく海の藻屑となって消えていく運命です。
トリガーとは、ピストルの引き金のことです。
少し指先の力を入れるだけで、ものすごい破壊力を誘発します。
あなたは目標を設定しましたね。
次は、少しの力で目標を達成するトリガーをつくることです。
トリガーとは目標に意識を集中させるきっかけ(儀式)の役目です。
お守りは神仏とつながるトリガーの役目をしています。
お祈りもまた神仏とつながる動作ですね。
あなたは自分自身のトリガーを考え出してください。
トリガーは一度決めたら変えない方がいいでしょう。
「夢の未来図」をトリガーにしてもいいし、「私の夢」という字を書いた名刺大のカードをいつも携帯して眺めるのもいいでしょう。
また本物のお守りをトリガーにしても問題ありません。
受験生がジンクスを担ぐのもひとつのトリガーです。
とにかく、アンカーとトリガーを強烈に結びつけてしまうのです。
心理学的には「条件反射」という仕組みです。
★ 自己催眠
自分に自分で暗示を掛けることです。
自己催眠はちょっと難しいので「自分を変える自己催眠術」
という別のセミナーでマスターしてください。
暗示が掛かりやすいのは、夜眠りに入るときです。
お布団に入って10分ぐらい成功したイメージを浮かべてください。
夜は副交感神経優勢なので潜在意識に入りやすい状態です。
気をつけなければ行けないのは、その日の気分に任せてマイナスのイメージをしないことです。
このイメージは受動的なものなので勝手に出てきます。
マイナス気分が出そうになったら気分転換をしてプラスに切り替えてください。
暗示は深く深層意識に入り心に影響を与えます。
★ 音楽療法
音楽は私たちの気分を変えてしまう魔法の代物です。
イメージするときは、バックに静かなマインドミュージックがいいでしょう。激しいロックのようなものは逆効果になります。
音楽は右脳を刺激します。
音楽は右脳を直撃するので、トリガーに使ってもいいですね。
トリガーにするときは、同じ音楽にしてください。
音楽を聴きながら目標をイメージしていると、音楽を聴くだけで成功イメージが浮かんでくるようになります。
懐メロを聴いていると、当時の風景や人物、情景が蘇ってきますね。
それと同じ作用として音楽のトリガー効果は抜群です。
★ リラクゼーション
心がウキウキと楽しいときはリラックス状態です。
楽しい仲間と交流する、温泉に入る、自然の中を散歩する、旅行する、自然の中に入る、静かに音楽を聴くなど。
一日一回、自分がリラックスできる状態を作り出すことです。
成功者はリラックスすることがとても上手です。
毎日緊張状態が続きストレスを一杯抱えていては夢から見放されてしまいます。
ここでは日常誰でも出来る方法だけを列挙しました。
何も深山奥深くで苦行する必要はありません。
ざっと、このようにたくさんのことを学びます。
もちろん体験学習が中心です。
覚えてもできなければ意味がありません。
右脳開発の本を読んでも右脳は開発されません。
体験学習で覚えるしかありませんね。
人はちょっとしたキッカケで人生が変わるものです。